モノは動きません。
スマホや家電、自動車、産業用ロボットなどの機械は、さまざまな機能や動作を制御するためのシステムを組込むことで、初めて私たちが便利に利用できるようになります。
その設計・開発に携わるのが組込みエンジニア。いわば機械に命を吹き込むスペシャリストであり、社会のデジタル化とともにニーズは拡大し続けています。
スマホのタッチパネル
画面に触れるとアプリが開いたり、長押しすると別のメニューが出るなど、さまざまな機能を組込み技術で制御。
画面以外でも、スマホにはさまざまな組込み技術が用いられています。
自動車の車載システム
衝突回避などの車載システムは、自動車の安全性を高めています。
自動運転やコネクテッドカーなど、未来の自動車技術を開発し、社会に貢献する仕事です。
駅の自動改札機
センサーを搭載したIoTデバイスやAIを組込むことで、切符やICカードに問題がないか判別し、扉を開けて入場・出場を処理するなど、混雑時にもスムーズな利用ができるつくりになっています。
組込み技術でモノが動く仕組みとは?
組込み技術は、プログラムでモノの動きを制御する技術です。例えば、ボタンを押すとLEDが光る仕組みを考えてみましょう。
ボタンを押すと電気信号がマイコン(小さなコンピューター)に送られ、組込まれたプログラムが「LEDを点灯せよ」と指示を出します。その結果、電流が流れてLEDが光ります。さらに、プログラムを変更すれば「3回押したら光る」「1秒後に消える」など自由に動作をカスタマイズできます。
こうして、家電や自動車も動いているのです。
組込み技術の面白さと価値
組込み技術を用いて意図したとおりに機械を動作させることは、それ自体にモノづくりとしての面白さがあります。
また、開発に携わった製品が市場に出ると、世の中の役に立っているという実感にもつながります。
こんな瞬間が面白いんです!
動作した瞬間がうれしい!
正しく動作した瞬間はもちろんうれしいですが、うまくいかない場面であれこれ模索するのも楽しいです。
製品が好評だと誇らしい!
関わった製品が世に出て好意的な反応が見られると、がんばった甲斐があったなと実感できます。
向いているのはこんな人かも!?
「新しいアプリや評判のガジェットはつい試したくなる」「ウェブサイトやネットコンテンツの動きが気になってソースコードを調べがち」などなど…ITやモノづくりへの好奇心と、知らないことをコツコツ学ぶ気持ちさえあれば、イチから組込みエンジニアを目指せます。
自分自身のペースで知識や技術を身に着けていただき、ゆくゆくは、高度なシステム開発やマネジメントにもチャレンジしていきましょう!